女性や高齢者に多いむくみのメカニズムと解消方法について

厚生労働省が行った国民生活基礎調査(2010年)の結果ですが、日本人全体の29%の人が、足にむくみやだるさを感じています。

特に女性では42%に達しています。

また、この頻度は年齢が高くなるにつれて増え、65歳以上になると全体で57%、女性のみでは74%になります。

性別では女性に多く、年齢では高齢者に頻度が高いことがわかります。

1 むくみの定義

 むくみを医学的に定義すると、さまざまな原因によって細胞と細胞の間(組織間隙)に水分(間質液)が過剰に溜まることによって生じる症状です。

酸素や栄養を細胞に与え、細胞から炭酸ガスや老廃物を受け取って毛細血管の戻すといった血液と細胞の物質交換は間質液を介して行われます。

通常、毛細血管から出入りする水分量は一定となるようコントロールされていますが、何らかの原因で水分量のバランスが崩れ、過剰な水分(間質液)が溜まってしまい、「むくみ」が発生します。

2 むくみを招く生活習慣

長時間の起立状態

長い時間立っていると、重力により血液は足に溜まってしまいます

。すると、静脈圧が高くなってしまい、戻ってくる水分を受け入れることが難しくなってしまうのです。

立ち仕事している人にむくみが多い原因の一つです。

運動不足による血行不良等

足の筋肉は収縮することによって血液を循環させるポンプの役目を果たします。

運動不足よって足の筋肉が衰えると、そのポンプ機能が低下してしまい足に水分が溜まりやすくなります。

水分・塩分の摂りすぎ

水分や塩分摂りすぎることにより、血液中の水分が増えてしまいます。

それにより余分な水分が溜まりやすくなり、むくみの原因になります。

3 病気としてのむくみ

医師の間では、昔から「むくみで大切なことは、むくみの治療よりも、むくみの原因を発見することだ」と言われています。

つまり、むくみにはその背景に重大な病気が隠れていることがあります。

心臓や腎臓、肝臓の病気、あるいは足の静脈やリンパ管といった血管の病気です。

両足のむくみで病院を受診し心臓の病気や甲状腺の病気がわかった人もいますし、片方の足が腫れて足の静脈の病気である「深部静脈血栓症」と診断された人もいます。

からだが疲れやすい、息切れがするなどの気になる症状や、足以外に顔や手にもむくみがあるときには内科を、片足だけのむくみなら血管外科を受診されるとよいでしょう。

4 むくみが女性や高齢者に多い理由

女性にむくみが起こりやすいやすい理由としては、男性に比較し筋肉があまり発達していないこと、運動する習慣や機会が少ないこと、女性ホルモンのために血管が拡張しやすいこと、ヒールの高い靴を履いたりからだを締め付けるボディスーツを着用したりすることなどです。

高齢者にむくみが多い理由としては、歩く習慣が少なくなり足の筋肉が弱くなったり、加齢とともに皮膚のハリがなくなったりすることが挙げられます。

5 むくみの予防と解消法

足を心臓より高くして休息

休憩時間を利用して、足を心臓より高くして休息する習慣を持つことです。

足にむくみが起こりやすい原因は、立っているときに足が心臓よりもはるか下にあり、足の血液にも重力がかかり、足にうっ血が起こりやすいからです。

ウォーキングよりも空中自転車こぎ運動

この運動は、寝て足を上げて、自転車をこぐ要領で足をぐるぐる回します。

ウォーキングはむくみ取りに効果はありませんが、この自転車こぎ運動は即効性があります。

ウォーキングは足の筋肉を鍛えますので、予防には効果があります。

むくみを悪化させる入浴もある

基本的にはむくみの治療では、「静脈」の流れをよくすることが大切です。

また、逆にあまり足に行く動脈の血液の流れをよくしてしまうと、血管からの血液のしみ出しが多くなり、静脈の流れがよくないときにはかえってむくみが悪化してしまいます。

入浴は足の疲れやだるさを取るには良い方法ですが、むくみの緩和にはあまり効果はありません。

塩分摂りすぎの対抗食品

塩分とむくみには密接な関係があります。

塩分を摂りすぎれば、からだが水分を要求してのどが渇きます。

塩分をたくさん摂ればその7倍の水分を欲するようになり、血管内の水分が増えると血圧が上がり、水分がしみでてむくみが生じます。

塩分を控えるのは当然ですが、カリウム食品も摂るようにこころがけることも大切です。

塩分=ナトリウムは、カリウムと一緒になり細胞の浸透圧のバランスをとってからだの水分量を調整しています。

カリウムを摂ることで、むくみの予防にもなります。

カリウムを多く含む食品として、ほうれんそう、アボガド、納豆、焼きアジ等があります。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする